鬼に笑われようとも来年の話

かる~い感じに聞こえます。

スマートフォンを使ってブラウザ経由で税務申告できますよ~、、、というアナウンスがあってしばらく経ちますが、

①事前の準備に手間がかかる。

②実際の入力がスマートフォンの小さな画面からはやりにくそう。

などの理由で、全くと言っていいほど情報の広がりを見せていなかったスマホ申告。

そんな状況もあってか、来年(平成31年)の1月以降、e-Tax(電子申告)自体がちょっとだけ簡素化されます。

どんなふうに簡素化されるのか、実際に内容を確認しながらご紹介いたします。

簡素化、、、かんそかか?

これまでの電子申告の開始届、利用者識別番号の取得、カードリーダーの購入といった3つも4つも事前準備が必要だったものが、

①マイナンバーカード&カードリーダーを使う方式

②利用者IDとパスワードを使う方法

のいずれかでもいいですよとなります。

そして、簡素化されたとは言え、やはり事前準備は必要です。

①の方法では、カードリーダーそのものを使うか、スマホをリーダー代わりにしてPCを経由する必要があり、スマホ単体では無理です。

となると、、、利用者が爆発的に増える、、、なんてことは期待しづらいですね。

(国税庁WEBサイトより引用⇒http://www.e-tax.nta.go.jp/kanbenka/index.htm

どちらかといえばあり得る方法かなと考えているのは②の方法です。

ここで必要とされるのは、利用者IDパスワードです。これさえあればスマホだけで申告をすませることができますし、電子納税(ペイジー等)を利用すれば申告~納税を完璧にスマホで完結できます。

どうすれば利用者IDとパスワードを手にすることができるかというと、、、、税務署(どこの税務署でも可)に行って対面で「本人であること」を確認してもらう必要があります(免許証等の本人確認書類を持参)。

 

んん、、、、。これを聞くと多くの方が「なんやそれ、、、?」ってなるかもしれません。「余計に手間がかかるやん!!」って思う人は私だけではないはずです。

そして、国税庁はマイナンバー&カードリーダー方式を原則的な方法に据え、ID&パス方式はマイナンバーカード&カードリーダー方式が普及するまでの暫定的な対応だと考えていると堂々とアナウンスしてます。

そうすると、、、ここでさらに頭の中にクエスチョンが浮かんでしまいます。

「スマホで簡単に申告できるよ~」は現状ではID&パス方式利用しかありえないはず。

それなのに、ID&パス方式は暫定的に認めているだけなんて言われたら、ふつうはスマホでらくらくかんたん申告」も暫定的なんだろうなっておもいますよね。

実際に、国税庁からのメッセージを受け取るメッセージボックスの利用はマイナンバーカードを利用しないとみることができないことにされていますし、、、。

なお、パンフレットはこちら⇒

 

そして、いざID&パスをもらいたいと税務署に行くと、、、税務署は公共交通機関からのアプローチが非常に悪いところにあったりします。移動コストと時間コストを考えると、カードリーダーが買えてしまう、なんてこともありえます。

 

それでも、、、それでもなお、スマホで申告をやってみたいという方は、税務署が空いているであろう今の時期に済ませておかれることをお勧めいたします。

 

まとめ

申告・納税だけを取り上げて「簡単になった」「手続きが簡素化された」というにはちょっとお手盛り感が強い気もしますが、IDやパスワードの取得は済ませてしまえば翌年からはかからない手間です。長い目で見たときにはコストダウンになります。

とはいえ、所得税の確定申告の内容が、「複数種類の収入や所得がある方(事業所得、不動産所得、給与所得、雑所得、などなど)」はまだまだ使いづらいでしょう。いくらスマホ専用サイトでの入力とはいえ、労力がかかりすぎます。それゆえ、実際には、医療費控除やたくさんの市町村にふるさと納税をした方の還付申告あたりから広まるかな?と考えてはおります。

今回のスマホで申告もそうなのですが、マイナンバーカードの申請方法に至っては4種類も用意されており、間口を広げるというか、手続きの障壁(文書の作成や提出の方法の限定など)を取り除き、アクセスを容易にすることこそ、納税者のためでありそれが結果として納付額の増加につながるような気がします。

入力に関しても、老眼を抱えた方が今のスマホ用サイトを訪れ、ずっとにらめっこはちょっと厳しいです。システム自体の簡素化やインターフェイスの改良もしっかりといただきたいところです。

 

そして、秋口くらいにはもう一度この流れを評価してみようと思ってます。

 

 

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