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不公平な税制 その1 財務省 国会提出資料(2019.2)より

Googleに「不公平」と入れて検索した際に、一番上位に出てきた辞典関係のサイトの例文に「-税制」とあり、不公平と言えば税制なのかと思えたので、少し調べてみました。

色々な税目で不公平は叫ばれていますが、財務省のHPを見ていたところ、租税特別措置法の適用実態調査の資料が出てきたので、今回はこちらです。

その資料は、租税特別措置について、資本金別にどのくらいの法人がどのくらい税優遇されているか、といったものです。

中小企業者等の法人税率の特例(軽減税率)

この規定は、中小企業者等の所得について、800万円以下は15%で課税しますよ、というものです。(それ以外は23.2%)

資料の一番最初に中小企業者等の法人税率の特例(法人税の軽減税率)が取り上げられていました。

2018年3月までの1年間で適用された金額は、総額で3兆6,175億円でした。

凄い金額ですね。

しかし、適用件数が931,720社ありますので、1社あたりの金額は約388万円となります。

そして、資本金別に見ていきますと、

資本金 適用額合計(千円) 件数 1社当り適用額(千円)
1,000万円以下 2,610,805,307 763,616社 3,419
3,000万円以下 587,861,583 104,003社 5,652
5,000万円以下 231,941,333 37,181社 6,238
1億円以下 168,439,472 24,386社 6,907
3億円以下 4,848,610 741社 6,543
5億円以下 1,468,051 204社 7,196
10億円以下 2,352,101 317社 7,419
100億円以下 5,693,957 736社 7,736
100億円超 727,837 92社 7,911
合計 3,614,138,252 931,276社 3,880

つまり、企業規模が大きくなるに従って、1社あたりの軽減額が増えていくという構図(逆累進)となっております。

この特例があることによって、小規模な法人ほど、大規模な法人が払うはずであった税金を負担しているということが読み取れます。小規模な法人は、所得(利益)が800万円まで出ないことも多々ありますので、その適用を受ける割合が低くなり、逆に大規模な法人ほど利益が800万円を超えることが多くなり、その適用を受ける割合が増える、ということですね。

また、調べ切れていないのですが、この特例は資本金が1億円以下の法人が大前提の要件なので、表の3億円以下~100億円超の部分については確認中です。

試験研究費の特別控除

法人税における不公平な制度として代表的なものに、試験研究費の特別控除があります。

これは、ざっくりと書きますと、企業が試験研究を行った場合にその試験研究費の約1割税額控除します、ということです。(分かりやすくするために相当にざっくり書いてますので、大まかなイメージとして捉えてください。)

こちらも先ほどと同様に、資本金別にその適用額と1社あたりの軽減額を表にしてみました。

資本金 適用額合計(千円) 件数 1社あたり適用額(千円)
1,000万円以下 3,537,932 2,269社 1,559(=155万9千円)
3,000万円以下 5,175,518 1,997社 2,591
5,000万円以下 5,604,307 1,513社 3,704
1億円以下 23,246,606 2,537社 9,163
3億円以下 6,508,765 701社 9,284
5億円以下 14,253,402 645社 22,098
10億円以下 6,244,594 306社 20,407
100億円以下 56,203,941 1,094社 51,374
100億円超 165,770,835 390社 425,053(=4億2505万3千円)
合計 286,545,902 11,452社 25,021

先ほどの特例は、適用額の上限は800万円まででしたので、それほど差はありませんでしたが、今回は大きくその差が開いています。

全体で11,452社が適用を受けているのですが、そのうちの87.0%である9,968社(資本金10億円以下合計)の適用額合計が64,571,126千円で適用額合計のわずか22.5%となっております。

反対に、適用を受けた資本金10億円超の会社1,484社(全体の12.9%)の適用額合計は221,974,776千円で、適用額合計の77.5%を占めているという結果でした。

こちらも法人の規模が大きくなるに従って、法人税の負担額が減っていくという逆累進の構図となっています。

租税特別措置については税制調査会でも議論されているところではありますが、あくまで時限的な特別措置という位置づけですので、これが恒久的に存在するとなると、当初の趣旨からそれるのではないか、というようにも思えます。

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