アイデアは無制限に、行動は制限を超えるために

考えるだけなら無制限

起業をしたいと考えていらっしゃる方のお話をこれまで沢山うかがってきました。その経験の中で「このアイデアは本当に面白い!!」と感じることが幾度となくありました。

そしてその方々の中から実際に起業され、成功された方もたくさんいらっしゃいます。

でも、お話をお伺いした方がすべて開業できたわけではありません。

開業できなかった理由は、①資金不足、②アイデア(実現不能、具体化不足)がほとんどです。

個人で開業するにしろ法人で開業するにしろ、事業としての体を成すほどに売上又は売上の見込みがないと開業自体をお勧めできませんし、もし見込みはあったとしても資金不足であればそれはそもそも不可能な話だったとなります。

では、仮に資金もあり売上見込みも十分であったとしたら、どんな事業でも開業できるのでしょうか?

答えは当然NOです。

医師免許を持たない方がクリニックを開業できるかといえば、それは難しい(100%不可能ではありませんが、ほぼ無理です)ですし、農地を転用せずにほかの事業に使えるかといえばそれはあり得ないです。つまりは、事業の中には資格、許認可、法律、条令、などの一定の条件を満たさなければ行うことができないとされているものがあるからです。

例えば、商品販売業というジャンルの中にも例えば医薬品は無制限に売り買いすることはできませんし、医療機器は一定の研修を受けないと売れないものもあります。中古品の買取や販売も自由に行うことは認められていません。

他にも、金融業、航空業、携帯電話業、不動産業、宿泊業、教育業(学校など一部)、放送業などが、法律その他の法令により規制がかかっている代表的な業種になります。

これを「参入障壁」なんて言い方をしたりします。参入障壁という切り口でいえば、ほとんどの人ができないこと、知りえないということも事業の参入障壁になります。つまり自分だけが知っていたり、できたりすることはそれだけで他の人にはできない事業を起こせるチャンスがあるということになります。

参入障壁は高ければ高いほどその壁の中の事業者は「護られている」ことになり、市場が拡大して行く業界では新規事業参入者にもおこぼれがいただけたり、新たな競争相手の参入がないわけですから戦う相手は前走者だけを見ていけばよいことになり、戦略の策定も用意になります。

つまり、「壁さえ越えてしまえば何とかなる」ことが多いということです。資格と資金に関しては難しいものもありますが、それ以外の障壁であればその壁を超える方法をしっかりと調べて一つ一つ越えていくことで壁の向こう側へ行くことができます。

私が考える大事なことは、「考える段階」では壁を作らないこと、、、つまり「こんな事業ができたら面白いなぁ」「これやったら儲かるのになあ」と考えるときに壁を意識する必要はなく、その事業を実際に行う場合のオペレーションや資金繰りなどまでを考えてみてもよいということです。壁が何によって作られているかは調べてみないとわからないわけですし、もし法律その他の法令によるものならそれは「変わりうる」壁だからです。

まずは自由に考える。ここが出発点です。

壁の向こうへ!まずは知識

自由に考えてみたら、参入障壁がある事業に行き着いてしまった、、、となればその壁を超える方法を考えねばなりません。そのためにはどんな規制があるかを知ることが必要となります。

当然必要な情報・知識は業界や業種によって様々ですから、ちょっと一緒に見ていきましょう。

ここ数年で盛り上がっていてかつ何らかの法的規制がある事業を例にとれば、ドローン関連産業、キャンプ・アウトドア産業、民泊事業、介護事業、などでしょうか。盛り上がってはいませんが、話題になっていたのはなんといっても教育産業(学校)ですね。また、知識や技術面での障壁の具体例としてはAI(人工知能)やロボット技術などがあります。

ドローン関連産業に関する規制
  • 航空法
  • 小型無人機等飛行禁止法
  • 道路交通法
  • 民法
  • 電波法
  • 都道府県、市町村条例

現状では、許可なしにドローンを飛ばすことができない地域が多くあります。それぞれの場所、機体に合わせた飛行許可の申請をする必要があります。

一時期はメディアを騒がせる事故を連発していたせいか、国土交通省にはかなりしっかりとしたWEBページがあります。また、書籍やブログ等の情報にも事欠きません。

許可申請を専門にする行政書士の方もいらっしゃるようです。

無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール⇒http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

ドローン情報基盤システム⇒https://www.dips.mlit.go.jp/portal/

キャンプ・アウトドア産業に関する規制

ちょっと範囲が広いですけど、例えば宿泊施設を伴うキャンプ状の開設・経営であれば、国土利用計画法、農地法や旅館業法が問題となる可能性があります。キャンプ用品の製造販売であれば、ものによっては製造物責任だったりを負う必要があるものもあります。トレーラーハウスを利用したホテル営業許可なんてことも可能になってますし、もしリソースが安価で入手できるのであれば面白いかもしれません。

民泊事業

住宅宿泊事業法ですね。さらには施行規則やガイドラインもあります。

インバウンド観光事業や東京オリンピックを見据えて大手も参入しつつありますが、まだまだ面白そうです。

民泊制度ポータルサイト⇒http://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/

関連法令・様式集⇒http://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/regulation.html

介護事業

介護保険法をはじめとした多くの法律やルールがあります。

介護保険制度の概要⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html

AIやロボット

に関して言えば、技術そのもの、知識そのものが少しでも新しく、そして他の方よりも早く産業・事業に転用可能な新しい技術・知識にたどり着けるかどうか自体が制約に該当するのでしょう。すでに確立されている知識をセミナーやスクールという形で事業化する場合には、国の助成金が使えるよという売り方もできます。プログラミング・必修化・ビジネスマンにも必須となる知識・・・という形で売っていくのも良いのかもしれません(キャリアアップ助成金⇒https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000342398.pdf

共通(○○協会の不思議)

こういった規制産業あるいはこれから拡大・拡張していく産業界では必ずと言っていいほど「○○協会」なるものが幅を利かせています。新しい産業ではその数もかなりのものになります。同好の士の助けになればという由緒正しい起源をもつ協会もありますし、単なる商売としての協会もあるようです。情報集めに苦労したり、手続きで行き詰ってしまい、○○協会を利用される際には十分に調べた上で利用されることをお勧めしておきます。

壁を越える際の心構えとその後

実際にどうやって壁を越えるのか、、、、その手続きについて調べるのは簡単になっています。ただし、お役所が絡むような場合、特に監督官庁が県や市に権限を完全に渡しているようなケースでは、地方公共団体ごとのオリジナルなルールなんてものもあったりします。WEBや書籍で得た情報だけではなく実際に所轄官庁に問い合わせをして、手続きを進める必要があります。

お役所の窓口の担当者の態度にむかつくこともあるでしょう。書類作成を依頼した行政書士の対応が遅いなんてこともあるかもしれません。お役所での続きは一度きりという事業もあるにはあるのですが、多くのケースでは継続的に何らかの手続きが必要となります。ご自身ですべて済ませるのでなければ行政書士や弁護士などの手を借りますし、その都度同じ役所の同じ部署の担当者と顔をあわせることになるでしょう。初回を上手に対応することで、その後にこやかに対応してくれたり、手早く済ませてくれたり、なんてこともあるかもしれません。

手続きにかかわる方規制自体一定の敬意を払いつつ、たくさんの人を巻き込みながら進めていくというやり方が一番早くそして確実に目的に到達できるように思います。

敵を増やす必要はなく、サポーターにはどれだけいて頂いてもいいわけですし、規制自体が不合理なケースは稀です。他の方の生命・身体・財産に何らかの危害や損害を加えないようにとのことで作られている規制が多いからです。そこに一定の敬意を払うとは、無視しない・ルール違反をしない・応援してもらうというような意味です。そのために、最大限の努力をすることこそが壁を越える際の心構えになります。

事業を開始することが最終目的ではありません。すでに事業を開始して先を行っている他の事業者に一刻も早く追いつき追い越す必要があります。起業を考える際には、まずはこの時点での経営成績や財政状態を具体的に思い描けるまで詰めておくとよいわけですし、多くの起業家がそのこと自体は認識されています。ところが、、、、それはなかなか難しいことのようです。理由としては方法論的に難しいと感じている方が多いことと、壁を越える手続きに精力を使い果たしてしまう方が多いことが上げられます。

私たちは新しい事業の専門知識は持ち合わせておりませんので、壁を越える際の書類作成や知識の提供という具体的なお手伝いという意味ではお客さまに満足していただくことは難しいかもしれません。

ただ、起業の相談という形でお話を頂ければ、その道筋や全体像を作成するお手伝いをすることはできます。経営に必要な情報の整理・説明も当然に行っていきます。

どのタイミングで資金が必要になるか?

いつまでにどの程度売れる必要があるか?

予算に対する達成率によって利益はどのように変化をしていくか?

初めて起業された方であれば、最初はもしかしたら事業を継続拡大させていくために「どんな情報が必要なのか?」すらご存じないかもしれません。

早い段階で必要な情報を理解することで、計画も作り易くなりますし、起業を進めていく上でも強く意識していただくことができます。

基本的には新しいこと・面白いことが大好きな私達ですから、「面白いことを思いついた!!」というところでお話に来ていただければいいな、と思っています。

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