国税庁 タックスアンサー No.1250 配当控除

今回は、国税庁タックスアンサーNo.1250の「配当所得があるとき(配当控除)」についてです。

概要

上場株式を持っている方は配当を受けられているかと思いますが、これを証券会社の特別口座で運用し、所得税・住民税が源泉徴収されている場合は、配当を受けた時点で基本的に課税関係は完結しています。

ですが、確定申告をして配当控除を受けることにより、有利になる場合があります。

(反対に不利になる場合もあります。)

 

 

配当控除を受けることができる配当所得

配当であれば全て配当控除を受けられるわけではありません。
配当控除を受けられる配当の要件は、以下の通りです。

1.国内に本店がある法人から受ける剰余金の配当、利益の配当など

2.確定申告において、総合課税の適用を受けた配当

また、例示として国税庁に以下のものが配当控除の対象外として記載があります。

(1) 基金利息
→保険相互会社から受取る基金(資本金)からの配当です。

(2) 私募公社債等運用投資信託等の収益の分配に係る配当等
→公社債投資信託のうち、私募のものからの配当
私募の反対は公募で、公募は例えば50人以上の投資家を対象とする募集の仕方を言います。

(3) 国外私募公社債等運用投資信託等の配当等
→基本的に配当控除の対象となるものは国内の機関から受ける配当です。

(4) 外国株価指数連動型特定株式投資信託の収益の分配に係る配当等
→国内のETFだとしても外国株価指数に連動する投資信託からの配当です。

(5) 特定外貨建等証券投資信託の収益の分配に係る配当等
→証券投資信託のうち、外貨建資産・非株式割合が75/100以下と定められているもの以外のものの配当です。

(6) 適格機関投資家私募による投資信託から支払を受けるべき配当等
→証券会社・銀行・保険会社などのプロの投資家(適格機関投資家)を対象とする私募(公募でない)投資信託からの配当です。

(7) 特定目的信託から支払を受けるべき配当等
→特定目的信託とは、「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」により制度化された信託で、不動産や金銭債権などの特定資産を証券化し、その特定資産を受託者が運用し、その収益の分配を投資家が受けるものです。この投資家が受けた収益の配当です。

(8) 特定目的会社から支払を受けるべき配当等
→特定目的会社とは、(7)と同様に「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」により制度化されたもので、不動産などの証券化のために設立された法人です。資金調達や保有資産の独立(倒産隔離)を目的に設立される法人です。その証券化されたものの収益から分配される配当です。

(9) 投資法人から支払を受けるべき配当等
→投資法人とは、投信法に基づく一定資産の運用を目的に設立される社団法人で、投資法人は主に不動産投資信託(REIT)を行っています。このREITから投資家が受ける配当(運用益)です。

(10) 確定申告不要制度を選択したもの
申告が要件となりますので、申告しない場合は配当控除は受けられません。

(11) 申告分離課税制度を選択したもの
総合課税が要件となりますので、分離課税を選択した場合は配当控除を受けられません。

 

配当控除額

次の4パターンがあります。

1.その年の(※)課税総所得金額等が1,000万円以下の場合

2.その年分の課税総所得金額等が1千万円を超え、かつ、課税総所得金額等から証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の金額を差し引いた金額が1千万円以下の場合

3.課税総所得金額等から証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の金額を差し引いた金額が1千万円を超える場合(4.に該当する場合を除きます。)

4.課税総所得金額等から剰余金の配当等に係る配当所得の金額と証券投資信託の収益の分配に係る配当所得の金額の合計額を差し引いた金額が1千万円を超える場合

(※)課税総所得金額等は、課税総所得金額(総合課税の所得合計ー所得控除計)に土地・株式・先物の譲渡所得を合計したものです。

 

1.の場合

配当控除の額=イ+ロ

イ 剰余金の配当等の金額×10%

ロ 証券投資信託の収益の分配金の金額×5%

 (証券投資信託の収益の分配のうち、特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建等証券投資信託の収益の分配については、2.5%

 

2.の場合

配当控除の額=次のイからハの合計額

イ 剰余金の配当等の金額×10

ロ (証券投資信託の収益の分配のうち、課税総所得金額等ー1千万円(A))×2.5%

ハ 証券投資信託の収益の分配に係る剰余金の配当等の金額のうち(A)を超える部分の金額×5%

(注) 証券投資信託の収益の分配のうちに特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建等証券投資信託の収益の分配がある場合には、その金額に係る控除率は、2.5%が1.25%、5%が2.5%となります。

 

 

3.の場合

配当控除の額=次のイからハの合計額

イ (剰余金の配当等の金額のうち、課税総所得金額等ー1千万円ー証券投資信託の収益の分配の金額(A)に相当する部分の金額)×5%

ロ 剰余金の配当等のうち、(A)を超える部分の金額×10%

ハ 証券投資信託の収益の分配の金額×2.5%

 (証券投資信託の収益の分配のうち、特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建等証券投資信託の収益の分配については、1.25%

 

4.の場合

配当控除の額=次のイとロの合計額

イ 剰余金の配当等の金額×5%

ロ 証券投資信託の収益の分配金の金額×2.5%

 (証券投資信託の収益の分配のうち、特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建等証券投資信託の収益の分配については、1.25%

 

 

    国税庁 タックスアンサー No.1250 配当控除” に対して1件のコメントがあります。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です