確定申告 なにこれ? 所得税確定申告はジャンル分けからスタートです!!

昨年から今年のこれまでの期間、新聞やネットニュースの経済面・マーケットニュースによく出てきたキーワードに「仮想通貨」「ビットコイン」「大幅株安」などがあります。ついこの間までよく見かけた「FX」や「NISA」なんて言葉はかなり減ってきてますね。また、「アフィリエイト」「ネット通販・オークション」などもう完全に一般化しているは紙面やニュース本文ではほとんど見なくなりましたが、広告を見ていくとまだまだ見かけます。これらのワードはすべて「お金儲け」につながるワードです。そして本業としてだけではなく副業として行っている人が一定数以上いらっしゃると考えられるものということができます。

そうすると、ついつい心配してしまいます。確定申告は大丈夫かな、と。

今のご時世インターネットを使うことでごく短時間に疑問を解決することができますので、ほとんどの方は大丈夫だと思いますが、まだ「手を付けていない!」「これから始めなきゃ」なんていう方たちに向けて少々ご説明しておきたいと思います。

 

 

所得税の申告書をご覧になったことがあるでしょうか?手順をご説明する前に、書類を見ていただいたほうが早いですね。申告書はこんな感じの書類です。

ご覧のように申告書は2種類あります。「確定申告書A」「確定申告書B」ですね。なぜ2種類あるかというと、、、書面を見れば一目瞭然です。Aは記入欄が少ない!Bは多い!。大雑把に言ってしまえばAはごくごく簡単な申告用の書類でBはフルパターンに対応できる申告書ということです。ここでいう「簡単」「フルパターン」というところが、実は申告におけるイロハの”イ”、つまり出発点なんです。自分がどのような所得を得てどちらの書類で申告すべきかの判断をするところからがスタートと言い換えることができるかと思います。申告書のB表はA表を包摂する関係にあるので、B表を題材にしてご説明します。B表の内容に目を移していただくと、金額を記入する欄の左横に、ア~サ、1~58までの文字・数字が並んでいます。そのア~サのどの欄に金額を入れればよいか分かれば申告書類を選択することができます。

そもそも事業所得や不動産所得を得ているような方は、ここがわからないということはないかと思います。給与所得の方は考えるというより読めればわかりますよね。そうすると、判断判別が難しいのはおそらく「雑/その他(ク)」と「一時(サ)」になってくるのではないでしょうか?また、所得税の確定申告書には「第三表」「第四表」「第五表」なんてものもありますし、通常あまりお目にかからない「付表」もたくさんあります。「雑所得」の中にはこのうち第3表と付表を使うものがあり、それも「使うべき書類がわからない」「そもそも何の所得だかわからない」に拍車をかけている気がします。

ここで、先に上げたキーワードを分類してみましょう。

「仮想通貨」「ビットコイン」「大幅株安」「FX」「NISA」「アフィリエイト」「ネット通販・オークション」

「仮想通貨」はビットコインを包摂しますのでまとめて「仮想通貨」とします。仮想通貨とはなんなの?ということはこちらではなくより詳しい方がいらっしゃると思いますのでそちらを調べてみてください。この仮想通貨で利益を上げたらやっぱり納税してください、というルールになっております。「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」

所得の種類は「雑所得」となります。というか、そういうことに決まりました、という表現が正しいですね。そして申告方法は「他の所得と合わせてガラガラポン」はダメということで「申告分離課税」となっておりますので「申告書B表」「第三表」と「明細書」「申告書付表」を使うというルールになっております。「雑所得」だから総収入から経費を引いて利益が出ていれば第二表に書けばいいし、損失が出ればマイナスで書けばいいんでしょ、、、、なんてことにはなっておりませんので注意してくださいね。

 

「株式」・・・売買すれば損か利益が出ますが、それを申告してくださいねというものです。株式を「譲渡」するわけですから、「譲渡所得」に該当します。この点はもう国税庁がばっちり解説してくれています。「平成29年分株式等の譲渡所得等の申告のしかた」 基本的には第三表と明細書、付表を使う点で仮想通貨と似ています。いえ、むしろこちらが先ですから、仮想通貨や先物取引を株式譲渡の申告に似せていると考えたほうが良いのでしょう。

「FX」・・・こちらも申告分離課税の雑所得として取り扱われます。「申告書B表」「第三表」と「明細書」「申告書付表」を使って申告します。

「NISA」はそもそもの制度として「確定申告不要」とする制度ですので、ここでは触れません。

「アフィリエイト」「ネット通販・オークション」・・・こちらは事業規模によって取り扱いが変わります。1年間で20万円未満の所得である場合には申告不要です!と言い切りたいところですが、そんなに簡単ではありません。「20万円」という金額と「確定申告不要」というキーワードだけが独り歩きしてしまっているような気がします。確定申告が不要になるケースはかなり限定的ですから、よくよく確認しておく必要があります。年末調整をした給与所得者で給与が1箇所だけなら雑所得などが20万円以下の人、給与が2箇所以上なら、従たる給与と雑所得などの合計が20万円以下の人だけが申告不要です。それ以外の方と事業規模が大きい方は必然的に「事業所得」申告する必要があります。いずれにしても、申告書はB表、青色申告決算書収支内訳書などを使って申告することになります。

ちなみに、「一時所得」の代表例は競馬競輪での払戻金や生命保険の一時金です。計算式は「総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円)=一時所得の金額」となっております。そうそう毎年あるものではない、、、そんな所得だと思っていただけるとわかりやすいです。

 

本日は3月5日です。今日明日あたりでまで所得の種類は必要な書類などが「よくわからない」とおっしゃる方、おそらくお時間をとって最寄りの税務署、税理士事務所等へ駈け込まれた方がよいかと思います。申告はあきらめてよいものではありませんので、まずは一度相談されることをお勧めいたします。

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