申告・納付期限の延長が発表されています ~平成30年7月豪雨災害~
今回の豪雨災害に際し、被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。
現在拾える情報を、下記にまとめましたので公開させていただきます。
国税庁からのアナウンス
昨日、平成30年7月18日付で国税庁から今回の豪雨災害に関する、申告・納付等の期限の延長がアナウンスされました。
(⇒「平成 30 年7月豪雨」により被災された納税者の国税に関する法律に基づく申告・納付等の期限の延長について:http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/h30/pdf/0018007-081.pdf)
7月5日以降に期限が到来する国税等の期限が、指定地域 においては「自動延長」となります。(指定地域は下にあるpdfをご覧ください。)
自動延長ですから、何もしなくても期限を徒過したことにならない、ということになります。
いつまで延長されるのかについては、今後検討して決めるとのこと。
また、指定地域以外の地域であっても、被災された方が所轄税務署長に個別に申請することで、申告期限の延長ができます。
参考:国税庁 災害関連情報⇒https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/index.htm
国税庁 「7月5日からの大雨により被害を受けられた皆様へ」⇒https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/h30/0709.htm
そして、本日7月19日付でこちらが発表されております。
⇒「岡山県、広島県、山口県及び愛媛県の一部の地域における国税に関する申告期限等を延長する件」
昨日の発表はアナウンスです。本日のものが「国税庁告示」ということですから、正式発表ということですね(「告示」についてはこちらの記事を参照⇒「憲法、法律、条令、規則、政令、、、って何?」)。
(国税庁長官「心得」・・・ここのところ別件でも散々話題になっていましたが、、、(心得・・・通常使う意味ではなく、下位の職にある人が上位の職を兼ねるような場合に使われる慣習的な用語))。
メディアにはこの「告示」もしっかりと取り上げてもらいたいと思います。
また、昨年(平成29年)4月から「災害損失の繰戻しによる法人税額の還付」という制度が常設化されております。
簡単に説明すると、「前期までは黒字でたっぷり納税していたんだけど、災害にあったがために大きな損失(商品・固定資産の滅失、復旧費用による損失)を受けて赤字になってしまったら、前期と前々期に支払った税額から一部を返還してあげましょう」、という制度です。経営者の方であれば、ご依頼されている税理士先生から今後落ち着いたところでアナウンスがあるかと思います。大きな損害の場合にはその復旧には補助金や融資なども必要となってしまうでしょうが、そうすると申請のための書類の作成に時間がかかったり、大きな負債を負うことにもなります。それに対し、この「繰戻し」はご自身で支払っていた税金を戻してもらうだけですので還付額は大きくはないかもしれませんが、負債が大きく膨らむこともないですし、補助金や助成金ほど手間がかかりません。
復旧・復興・復活に向けての第一歩として知っておいて・使っておいて損はない制度ですので、是非一度ご確認してみてください。
寄付金、義援金、支援金
大きな災害があると、「なんとか支援をしたい」、「応援したい」、「気持ちを届けたい」ということで、寄付をしたり義援金を送ってみたいという方からの質問が一気に増えます。
私どものお客様、お客様の会社の従業員、その家族、お友達、などなどから「どこに寄付すればいいのですか?」「いくらくらい寄付すればいいのですか?」「義援金を送ったら税務上はどんな取り扱いになるの?」というご質問を頂きます。
最近では、インターネットで検索すれば寄付の方法は割と簡単に分かります。クレジットカード決済でできる寄付もありますから、検索ついでに一気に寄付まで済ませちゃう、、、という方もいらっしゃるくらいです。
ただ、簡単に調べられたり、送金ができる反面、以下のような問題もあるように思います。
寄付・義援金の相手方や主催者が多岐に渡り、誰に寄付すればいいのか?どこに義援金を送ればいいのか?で迷ってしまいそうになります。 その寄付・義援金の税務上の効果や取り扱いがわかりづらい。 そして何よりも、被災地のため、被災者のためにどの方法が一番良いのかがわかりづらい、、、。寄付金も義援金も、「本来はそれを行いたいと望む人が、希望する相手先に、希望する金品を送ること」そのものが目的なのであって、それが税務上の取り扱いで優遇されていたりするのは副次的なもの、つまりはおまけであることはご理解いただけるかと思います。ですから、その副次的な効果を前面に出して寄付金・義援金を区別するのは「余計なこと」なことなのかもしれません。
ただ、その区別をすることで、寄付が集まり易くなったり、義援金が増えたりすることがあるのなら、やる意味があります。そして、この区別が被災地の復旧を早めたり、被災者の被害の回復を進めたりできるのであれば、区別して整理してアナウンスする意味は大きいのではないかと思います。
ですが、、、文字数が多くなりすぎるので、この件は別途記事にしますね。
被災関連ふるさと納税情報
テレビやネットニュースなどで拡散されていますが、ふるさと納税の仕組みを利用した寄付を行うことができます。税務上の特典はそのままに、寄付をしたいと希望する被災地にピンポイントで直接寄付を行えます。
税務的には同じような効果がある義援金とはこの「特定の地域に」寄付ができるかどうかという差があります。
ふるさとチョイス:https://www.furusato-tax.jp/saigai/filter?category_id[]=934
さとふる:https://www.satofull.jp/static/oenkifu/oenkifu_201807.php
Yahooふるさと納税:https://furusatonouzei.yahoo.co.jp/tokusyu/nishinihon/
楽天ふるさと納税:https://event.rakuten.co.jp/furusato/notice/nishinihon201807/
以前にも書きましたが、ふるさと納税に関するシミュレーション資料です。↓
被災関連義援金情報
現金だけではなく、ポイントでも寄付を行うことができます。Tポイント、nanaco、ponta、楽天スーパーポイント、LINE POINT、JALマイル、ANAマイル、他にもまだ利用できるものがあるようですから、一度確認してみてもよいかもしれません。
日本赤十字:http://www.jrc.or.jp/contribute/help/307/
赤い羽根共同募金:https://www.akaihane.or.jp/saigai/2018_july_gouu/
Yahoo:https://donation.yahoo.co.jp/detail/1630036/
セブンイレブン:http://www.sej.co.jp/company/news_release/news/2018/_128691.html(ニュースリリースです)