国税庁 タックスアンサー No.2030 還付申告

 

今回は、国税庁のタックスアンサーの解説シリーズNo.2030所得税の還付申告についてです。

還付申告とは

まず、還付申告とは、ということで、国税庁のHPを見ますと以下のように記載があります。

 確定申告書を提出する義務のない人でも、給与等から源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税の還付を受けることができます。この申告を還付申告といいます。
還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。

(引用元:国税庁
そのままですが、既に支払い過ぎている税金がある場合は取り戻せますよ、ということですね。

 

還付申告の受付期間・申告期限

上記のとおり、「確定申告期間(2019年であれば2月18日~3月15日)とは関係なく」、ですので毎日(土日祝除く)受付ています。

そして、注意するべきポイントとして、その申告期限があります。

期限は、その年の翌年1月1日から5年間、とありますので、例えば令和元年分の申告について、納め過ぎている税金がある場合には、その翌年令和2年1月1日から5年間、つまり令和6年12月31日まで、ということになります。

還付申告の具体例

こちらも国税庁のHPには以下のような具体例の記載があります。

(1) 年の途中で退職し、年末調整を受けずに源泉徴収税額が納め過ぎとなっているとき

(2) 一定の要件のマイホームの取得などをして、住宅ローンがあるとき

(3) マイホームに特定の改修工事をしたとき

(4) 認定住宅の新築等をした場合(認定住宅新築等特別税額控除)

(5) 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき

(6) 特定支出控除の適用を受けるとき

(7) 多額の医療費を支出したとき

(8) 特定の寄附をしたとき

(9) 上場株式等に係る譲渡損失の金額を申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得等の金額から控除したとき

(引用元:国税庁

マイホーム関連が多いですが、それぞれ見ていきますと、

(1)については、
毎月の給与の源泉徴収税額は、その給与が12カ月続いた場合のおおよその税額で、所得控除などは加味していない金額となります。ですので、年の途中で退職すると預かりすぎとなることが多くなります。

 

(2)(3)(4)については、それぞれによって住宅ローンを組んだ場合の税額控除となります。これらは納め過ぎだから還付というよりも、住宅ローンに対する優遇装置によって税額が下がるという、住宅ローンの負担を軽減するため(購入促進)の税制です。

(5)については、雑損控除と言い、所有資産の「災害・盗難・横領」による被害について、一定額以上の金額について控除を認めるものです。

少し事件性が匂いますが、雪下ろし費用などの自然災害もその対象となります。

(6)については、給与の支払者が証明する、勤務に通常必要な通勤費・転居費・研修費などの年間合計額が、その給与所得者の給与所得控除額の1/2を超える場合のその超える分について控除出来るというものです。

ただし、これらは通常勤務先が負担することもあり、また給与所得控除の1/2という金額も結構な金額です(給与収入400万円で67万円)。

所得税・住民税・社会保険の負担もありつつ勤務や自己研鑽のために、生活費・貯蓄以外にこれだけの金額を支払うのは実際は相当な負担だと思います。

 

(7)は、医療費控除ですね。こちらをご覧ください。

(8)は、寄付金控除です。ふるさと納税や公益法人等への寄付をした場合に一定額の所得控除をするものです。

(9)は、急に難しい感じですが、株の譲渡損と株の配当を相殺する場合ということです。有利不利がありますので、検討が必要となります。

 

還付申告とならない具体例

丁寧なことに、還付申告が出来ない場合についても国税庁は教えてくれています。

(1) 源泉分離課税とされる預貯金の利子

(2) 源泉分離課税とされる抵当証券などの金融類似商品の収益

(3) 源泉分離課税とされる一定の割引債の償還差益

(4) 源泉分離課税とされる一時払養老保険の差益(保険期間等が5年以下のもの及び保険期間等が5年超で5年以内に解約されたもの)

全て、源泉分離課税ですね。

収入されるタイミングで既に税金が天引きされるもののうち、制度上分離課税(給与や年金などのように合算して課税するもの以外のもの)とされているものの一部です。

 

還付申告の注意事項

また、注意事項として以下の記載があります。

(1) 既に還付申告をした人が、その申告した年分について、還付を受けるべき税金を少なく申告してしまった場合には、更正の請求という手続により納めすぎになっている所得税の還付を受けることができます。

更正の請求ができる期間は、原則として還付申告書を提出した日から5年以内(注)です。

(注) 平成23年12月2日より前に、提出した還付申告に係る更正の請求の請求期限は還付申告書を提出した日又は法定申告期限から1年です。

(2) 還付申告書の提出先は、提出するときの納税地を所轄する税務署長です。

記載のとおりですが、更正の請求については、還付申告をした人だけではなく、確定申告(納付)をした人もすることが可能です。

期限・提出先については上記のとおりです。

 

誤り事例

還付申告をする場合の誤り事例についてですが、

・医療費控除を受けようと確定申告を提出する際に、メインとなる所得以外の所得について記載を忘れていた。

⇒通常、給与所得や年金所得(年金収入が400万円以下に限る)だけの場合、他の所得が有ってもそれが20万円以下であれば申告は不要です。

しかし、医療費控除などのために確定申告をする場合については、20万円以下の所得であっても全て申告する必要があります。

ですので、それを含めてどちらが有利かを判定する必要があります。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です